各部の説明
電源の入れ方
電源はAZ GTiのポートから取るので、ケーブルをAZ-GTiに接続すれば電源が入ります。
正常起動すると、LEDがゆっくり2回点滅します。
AZGTiと通信ができない等、異常が発生するとLEDが高速点滅します。
なお、LEDはロータリースイッチの脇からうっすら漏れるようにしています。
オートガイダーとの接続
RJ11ジャック側にはオートガイドからのケーブルを接続します。
1: 未接続
2: Gnd
3: RA+
4: DEC+
5: DEC-
6: RA-
ガイドスピードの設定
ガイドスピードをロータリースイッチで設定します。
なお、これは起動時に一度だけ読まれます。途中で変更しても次に電源を入れ直すまで、値の変更は反映されません。
※ロータリースイッチを 0 に設定したときは、経緯台での追尾を想定しています。赤経軸(水平回転軸)はアイドル時に恒星時追尾をしません。ガイドスピードは x1.5固定です。
赤緯軸バックラッシュ圧縮
赤緯軸で前回の移動方向と反対方向に動く時、予めバックラッシュ分の動作を行うことにより、動作遅延時間を圧縮します。
バックラッシュ圧縮レベルの設定方法
ロータリースイッチを8にして、電源を入れると、バックラッシュ圧縮量の設定モードになります。圧縮時に動かす量は 42.5秒角~77.5秒角まで調整できます。
このとき、赤緯軸がバックラッシュ圧縮量 x 5回 づつ方向を変えて動きますので、設定モードに入ったことが分かります。
(設定モードですので、この状態でのガイドはできません。)
設定モードになったあと、ロータリースイッチを希望する設定値にして、その状態のまま5回動くのを待ってから電源を切れば、設定が保存されます。変更が保存されるタイミングは、「5回づつの動き」と次の「5回づつの動き」の間です。
バックラッシュ圧縮設定の確認方法
望遠鏡でなるべく倍率を上げ、固定された目標物を視界に導入してください。
・調整時は経緯台状態にして、赤緯方向=上下方向とすれば調整しやすいです。
・昼間の明るい時のほうが調整しやすいです。
設定モードの時は、赤緯軸が補正量 x 5回づつ、前後に動かそうとします。これはモータ駆動音が5回づつ聞こえるので分かります。
・適正量のとき: モーター駆動音は5回聞こえるが、最初の1回は動かず、2回目からほぼ同量動く。動きがあるのは4回
・補正量過剰のとき:モーター駆動音は5回聞こえるが、最初の1回目から少し動く。動きがあるのは5回。この場合、バックラッシュ補正量が過剰なので、一つ低い補正量に下げてください。
また、ガイド中に赤緯方向が正転・逆転を交互に繰り返すときは、補正量過剰の可能性が高いですので、小さめの補正量に変更することを推奨します。
・補正量不足のとき:モーター駆動音は5回聞こえるが、最初の1回目は動かず、2回目も少ししか動かない。あるいは動くのが3回目以降。
※調整が終わったら、電源を抜いて、ロータリースイッチを通常に戻し再度電源を入れてください。
確認用LED
ロータリースイッチの両脇から内部LEDがうっすら漏れるようにしてあります。
普段使うことはあまりないと思いますが、動きがおかしい時に確認できるようにしています。
正常起動時 ゆっくり点滅2回 x2回
エラー時(マウントと通信できない) 連続高速点滅
動作中:ガイド信号なし 消灯
ガイド信号あり 点灯
バックラッシュ圧縮設定時
5回の動きに合わせて点灯
使用上の注意点
このデバイスはハンドコントローラのコマンドを利用していますので、SyncScanAppなどのアプリからAZ GTi/GTeを操作しているときコマンドを送ると、コマンドが競合してしまう可能性があります。 架台の操作中(アライメント、目標導入、移動操作)は、ガイドケーブルを外す、オートガイドをOFFにする、などしてガイド駆動が動かないように注意してください。
使用中に本デバイスがマウントの恒星時駆動回転によって、本デバイスやガイドケーブルが他の機器に接触する、または引っかかる状態にならないようにご注意ください。必要であればテープ等で安全な場所へ固定してください。
本デバイスはSkyWatcher™社AZ GTi/GTe以外のマウントへ使用しないでください。
本デバイスは赤道儀モードでの使用を前提としています。
SkyWatcher™社はAZ GTi/GTeマウントは写真用途に使うパフォーマンスは保証できないと警告しています。本デバイスもこれに準じ、写真用途で使うことに対する成果の保証はできません。